Sunday, May 30, 2010

国立新美術館とデジタル情報

今日の音:Nolita Fairytale - Vanessa Carlton

昨日、久々の東京滞在を終えて戻って来た。今回は仕事の予定が突発的にいろいろ変わった滞在だったが、仕事自体はまあ順調。毎日母親の夕食もいただいて親孝行?もできたのもよかった。

滞在中の金曜に、ぽっかりと2時間ほど時間が空いたので、ふと思い立って国立新美術館に行った。初・国立新美術館だったので、思わず写真をとってしまった笑。

本当は、前から日比谷線の吊り広告で気になっていたルーシー・リー展を見ようと思っていたのだが、行ってみたら今週からオルセー美術館展をしているとのことで、急遽予定変更。印象派を堪能した。今回見た中で感銘を受けたのは、Vallottonのボールという作品。あっさりした絵なのだが、構図と躍動感が素晴らしい。ちなみに、リンクの写真だと色がいまいちかも。もっとくっきりした素敵な色合いだった。

ちなみに、国立新美術館は良い美術館だと思う。建築としても面白いし、展示も観易い。平日の昼間に行ったので空いていたし。秋にはゴッホ展もあるらしいので、是非また行きたいな。なお、常設展はないのかとうろうろしてみたが、見当たらず。もしや企画展だけなのかなー。

もひとつ都内の話題。渋谷に用事があったので、冷やかしでiPad発売日のアップルストアに行ってみようと思ったら、こんな行列が交差点をまたいで公園通りの上の方まで伸びていてびっくりした。当然店内には入れそうもなく、向かい側から見るに留まった。すごいなー。でもモデルによっては、発売当日にあっさり量販店の店頭で買えたというニュースもみたので、それほどでもないのかもしれない。

iPadのような端末が今後どのように普及するのか興味深い。いわゆるマニアやearly adaptorに受けた後に一般に浸透するかどうか。コンテンツと使い勝手次第だと思う。

ちなみに、個人的には紙メディアは決してなくならないと思う。デジタル化することで、情報が永久に残ると思われがちだが、何かの研究か記事で読んだが、デジタル情報のほうが旧来の情報よりも失い易いそうな。たしかに、写真データなどはデジタル化して保存することで大量に簡便に保存でき、読み出すことも簡単。利便性と言う点では素晴らしいが、一方でHDDはいずれ壊れるし、何よりも大量のデータから探し出すことが難しくなって、どんどん埋もれてしまう恐れもある。本当に大切な写真や書類はプリントアウトして保存すべきだと思う。

先日、大好きな大好きな写真集を買った。あまり出回っていない写真集で、かつて持っていたのだが諸般の事情で手元には無くなってしまった。で、是非差し上げたい方がいたので、せっかくなので自分用にも購入した。ちなみに、The Family of Manという写真集で、人生って良いものだなと思わせてくれる名・写真集だと思う。あんな写真に残せるような豊かな人生を送りたいものだと思う。

iPadや電子メディアを考えるときに、もう一つ思うことがある。探し出してようやく届いた本や写真集を手にとり、袋から出し、カバーされていたビニールを取った瞬間のわくわく感は電子メディアではなかなか味わえないと思う。やはり物理的な満足感ってあるんだよなー。上記の写真集が届いた瞬間に飛び上がってしまった笑。その嬉しさはダウンロードでは味わえないと思う。個人的には、CDもDVDも本当に良いと思ったものは買うようにしている。あちらはダウンロードした情報の質が充分ではないと言う面もあるが。

活字メディアの将来に関しては、本はやはり紙メディアとして必ず残り、それに対して雑誌や文献など読み飛ばすものは、これからどんどん電子化されるのではないかな。それが正しい姿だと思うんだがどうなんだろう。そんなふうに考えると、電子書籍やiPadのような電子メディア端末との付き合い方も、見えてくるように思える。

ともあれ、都会暮らしは、いろんな意味でやはり豊かだなあと感じた滞在だった。昨日いつもの田舎に戻って来て、改めて実感。ま、田舎には田舎の良さもあるのだが。

追記:ちなみにThe Family of Man、Amazon Japan(のマーケットプレイス)でも購入できるが、なんかコピー紙みたいな質の悪い紙に印刷された質の悪い写真集が届いて返品した。もし買うならUS Amazonがおすすめ。

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