Monday, October 18, 2010

葉加瀬太郎ライブ

昨日、葉加瀬太郎のライブに行ってきた。彼のクラシック以外のライブは初めてだったし、実はオリジナルCDも聴いたことがない、いわばまったく予習なし。ま、ヴァイオリンだし、クラシックっぽいのかなー程度の基礎知識で行ったのだが。。。

ううむ。

彼の立ち上げたレーベルの方々も何組か出てきたのだが、共通して言えることが、聴きやすい音。ひたすら聴きやすく、聴きやすく。。。それ以外の(ポジティブな)感想が見当たらなかった。

しかし、なんと言うか、深さというか重さというか魂の叫びというか、何かが決定的に足りない音。ああ、一言でいうと迫力かな。別に大音量でどったんばったんすればよいという意味ではなく、実はかなりどったんばったん(笑)していたのだが、音にも曲にも迫力がなかった。心地は良いが、何も残らない。

これは何か聴いたことがあるジャンルだなと。。。歌謡曲だな。あるいは昔流行ったニューミュージックと呼ばれていたものかも。それが、ヴァイオリンだったりピアノだったりチェロだったりしただけで、根本は一緒。だからつまらないんだな。。。あぁ、ご本人にもファンの方にも失礼かも。ゴメンなさい。

ま、間違いなくこういった音へのニーズはあると思うが、個人的にはもっと迫力が欲しい。クラシックってやっぱりすごいんだなと改めて認識。彼がロンドンでクラシックを真剣に取り組み始めた理由が少しわかった気がした。帰りの電車のなかで、ブルッフのヴァイオリンコンチェルトをしみじみ聴いた。やっぱり良いなー。

しかし、日本でのこういったライブは何年ぶりかわからないぐらい久々だったが、みなさんで行儀よく手を叩いているのが可笑しかった。あぁ、そうだったなー。日本だな。

2 comments:

  1. はじめまして。
    ずっと前からこっそり拝読しています。
    葉加瀬太郎さんのライブのお話と、少し前にあった帰国子女?さんのお話、常々思っていて、でもうまく言葉にできずにいたところ、Scribblerさんがさらっと表現してくださいました。思わず膝をポンと打って、そう!これ!これが言いたかったのよ!って。
    私自身、音楽を生業としていて、バイリンガル(って言うんでしょうか)なものでとっても共感を持ちました。これからも言葉にならない思いをさらりと掬いとる文章を楽しみにしています。

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  2. コメントありがとうございます。共感していただいて嬉しいです。ちなみに、該当者及び関係者のかたにとっては、あまりに辛辣なことを書きすぎているかもしれませんので、こういった文章をアップするときはいつも、いつか後ろから刺されるのではと、ちょっとドキドキです笑。

    音楽家さんなのですね。羨ましい。美しさを伝え、感動を与えるお仕事をなさっているのは、素直に尊敬します。私もそういった仕事をするのが夢だったのですが、才能が全くなかったので断念しました。ま、私は文章で人にモノを伝える仕事をしていますので、それはそれで幸せなんだろうなと自分に言い聞かせています。

    今後とも宜しくお願いします。

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