Monday, July 26, 2010

品格

週末は東京だった。酷暑の中、都内をうろうろと徘徊した。暑かったなあ。方々で浴衣のカップルを見たのだが、あれは花火大会でもあったのかな。それともファッション?

ところで、ちょっと時計屋さんに行く機会があった。100万円を超すような高級時計を置いているところに迷い込んだら、なぜか子供二人が馬鹿笑いをしていた。売り場にそぐわない雰囲気に一瞬たじろいだのだが、どうやらその子供の父親が100万円前後の時計をお買い上げで、それにつきあっている様子。高級時計なんて滅多に見ないので、興味本位でその一角をうろうろしつつ、その親子と店員さんの会話を聞いていた。

父親は、見るからに堅気ではなさそうな様子で、現金でしか買い物をしないのが自慢。で、割引しろ、おまけを付けろと執拗に要求しており、それを見て子供たちがけらけらと笑っていたところだった。結局、割引もおまけもないままに、しぶしぶ100万円を差し出していたが、どうもその下品なやり取りとその親子の下品な振る舞いにいたたまれず、早々に立ち去ってしまった。

お買い上げになった時計は、ロレックスだったと思う。もともと金ぴかの品のない時計も多いのだが、あれは別に品のない人にしてもらいたくてあんなデザインになったのではなく、あの金ぴかが似合う品格の人にしてもらいたいんだと思う。しかし、実態は正反対。品のない人が、品なくあの時計をつけてしまっているんだな。昨日の時計も、見事に金ぴかで、あの父親は、見事に品なくつけてしまうんだろうと容易に想像できた。

そういえば、高級車もそう。本来は品のある人に乗ってもらいたいはずなんだが、例えばベンツに乗っている人で品のある人を見たことが無い。いかにもお金を持っています風の人か、品があり謙虚なふりをして、実は自分が一番だと思って周りを見下している人しか、少なくとも私は知らない。ま、英国でもジャガーに乗っている人の品のなさは、Top Gearでも話題になっていたぐらいなので、しょうがないのかもしれないが。

個人的には、ロレックスもベンツも機械として興味はあるが、こんな理由で、どうも買う気にならない。もっともそんな余裕も無いのだが。ま、貧乏人のひがみかもしれないが、身の丈、品格に合ったものを身につけたいと思った酷暑の土曜の午後だった。

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