Saturday, June 4, 2011

丁寧な仕事

今週からアシスタントさんが私の研究室に入ったが、競争率5倍をくぐり抜けただけあって優秀。当面の問題は、アシスタントさんと二人で仕事する体制に私自身がまだなってないこと。これから移行しなくちゃ。

あとはお互いの相性が良いといいな。数十分の面接でその人となりが分かる訳もなく、お互いに賭。いまのところ順調だが、さてどうだろう。様子を見つつのんびり歩いて行けたら良いなと思う。

ところで、ここのところ学生さんの原稿を読んでは真っ赤に添削して返すことが多い。最近の若い人。。。と言いたかったが、大学院の学生さん達なので、決して若くない方もいらっしゃるので、年齢はともかくも、文章をきちんと書ける人が少ないのに驚かされる。いま見ている学生さんのうち、合格点は残念ながらゼロ。あと一歩が半分で、かなーりダメなのが残りかな。

彼らの書く文章の特徴は、

- 主語がない、あるいは曖昧
- 説明が不十分
- ストーリーの構成とロジックが不十分

という感じで、かなり末期的な状況。そんな状況ではあるが、直接会って話を聞き、どういったことを書きたいか理解をして、あるいはこちらで勝手に推察して書き直して投げ返す、の繰り返し。ここまでしてあげるのは、まさに出血大サービスだと思うんだが、これで文章を書くこととはどんなことか分かっていただけたらと思って頑張っている。昨年は、この努力をしたことで、学生さんが学会の優秀賞をいただいたりもしたので、結果に直接つながることもあるし。

自分の書いた文章が真っ赤に添削されるのは、なかなかつらい経験だとは思うが、学生さんは皆さん勉強熱心なので、一生懸命私が作った修正版をさらに自らの言葉で修正して完成させようと努力しているところ。あともう少しなので、皆さん頑張ってほしい。

そんな作業を通して、その人の仕事ぶりがはっきり見えて面白い。じっくり修正して完成度の高い原稿を提出してくる人もいる一方で、修正を指摘されたら攻撃的に反論する人、いろんな人に泣きついてじたばたする人、修正された理由が分からず別の方向に行っちゃう人、忙しいのを理由にてきとーに修正してとりあえず返信しちゃう人。。。

いろんな仕事への取り組み方があるので、どれが良い悪いとは言わないが、仕事は出来るだけ丁寧にしてほしいなと思う。内容は良いのだが、充分に吟味されていないのでごちゃごちゃになってしまうケースもあり、もったいないなと思う。あと、明らかに考えておらず、手抜きがはっきり分かるケースもある。後者の学生さんはどうすれば良いのかけっこう困る。

いずれにせよ、もっともっと自分の仕事に責任と愛情を持って取り組んでほしい。

ちなみに、上手な文章を書くには、もちろんこつがあるとは思うが、何よりも何度も何度も読み返して修正することが必要。学生さんの多くが、とりあえず入力してみましたって状態で初稿を出してくる。それじゃあねえ。。。

学生さんには、文章を書いたら一晩寝かすよう、繰り返し言っている。私もそうだが、一晩たって翌朝文章を読むと修正点が見えてくることが多い。私が学生さんの文章を修正するときも、最低でも5回ぐらいは読み返し、修正に修正を重ねる。自分の修正箇所に自信がないときは、翌日に敢えて持ち越して修正することも多い。

丁寧な仕事は、すぐに分かるものだと思うし、丁寧な文章は読んでいて気持ちがよい。そんな文章を書きたいと思うし、学生さんにもそんな文章を書けるようになってほしいものだ。

あ、ちなみにこのブログの文章は書きっぱなしなので、そこまで丁寧ではない。読み直さないこともけっこうある。ちなみにこの文章は一回だけ見直している(この文は見直しで付け加えた)。このような乱文とはいえ、思ったことを文章に残す訓練には、こういったブログはとても良いものだと思う。だからこんなに続いているんだろうな。最近はtwitterが主流になりつつあるようだが、書く方も読む方も情報量が少なくてあまり好きではない。ぐぐってtwitterがヒットするとむかつきません?私は情報量が少なすぎてむかつくことが多い。

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