Keith Jarrett Solo Concert

昨晩、仕事の合間を見つけてキースジャレットの渋谷Bunkamuraでのライブに行った。

天才。

一言ですまそうかと思ったのだが、もう少し書くと、最初は陰鬱で難解な曲から始まり、しかも指が滑りまくっているような弾き方であれあれあれと思ったのが、前半の水を飲んだあたりから本領発揮してくれたように思う。後半もご機嫌な様子で、途中で冗談を言ったりおどけてみたり。

アンコール以外は（おそらく）全て即興で作られた曲だったが、それらの曲それぞれで、色彩豊かな音が次から次へと出てくる印象。ケルンコンサートほどではないにせよ、ずっと聴いていたいと思わせる音。やはり、天才の作品はかくあるべしという感じだった。

演奏スタイルは相変わらず。唸り、中腰になり、足を踏み鳴らす演奏で、健在ぶりをアピールしていたと思う。なお、曲ごとの立ち上がってのご挨拶の際に、ピアノを優しくとんとんしてねぎらっていたのが印象的だった。

アンコールはなんと5曲。The Melody At Night, With Youから何曲か弾いてくれたのは嬉しかった。美しかった。。。アンコールの最後には用意した曲が終わってしまった様子だったが、客席からの「Over the rainbow！」とのリクエストに応じて、これまた信じられないぐらい美しいOver the rainbowでコンサートがお開きになった。良い夜でした。

ちなみに、彼が好んで毎年日本にくるのがわかるぐらい、妙に熱狂的なファンが多いのが分かるコンサートだった。アンコールの静かな曲の最後で余韻に浸りたいときに、待ちきれずに拍手をしてしまうファンの方とかもいて、マニアックなのは分かるが、ちょっとねえ。

ともかく良いコンサートだった。

コンサートがはねて、良い音をしっかり耳と体に刻み付けつつゆっくり渋谷駅まで歩こうと思ったら、飲み会の若い子達が歩道を占拠して歩き難いし、その子達の罵声とお店から流れる品のない音がけたたましいったらない。そうか、渋谷なんだよな。そういえば夜の渋谷は久々だったが、もう少しなんとかならないのかなあ。。。